久しぶりの登場、 わらじい。 じゃ。
みな、元気じゃったか?
わらじい。は、すこし風邪ぎみじゃ。
今日は、延髄が原因の病気を一つ。
その名前は、延髄外側症候群、
別名 Wallenberg症候群 じゃ。
延髄外側症候群 とは、 延髄に脳梗塞が起きて 起こる病気のことでじゃ。
国家試験には、こんな感じで出題されておる。
問107 Wallenberg症候群を起こす病態で正しいのはどれか。2つ選べ。(第46回)
1.橋出血
2.ラクナ梗塞
3.脳動静脈奇形
4.脳底動脈解離
5.内頚動脈閉塞症
問108 右延髄外側の脳梗塞で認められるのはどれか。(第45回)
1.右顔面の温痛覚障害
2.右顔面神経麻痺
3.右上斜筋麻痺
4.右片麻痺
5.左小脳性運動失調
先ほども言ったが、延髄外側症候群(Wallenberg症候群)とは、延髄外側に脳梗塞が起きてしまうことで、起こる病気じゃ。
ところで、 延髄には、どこから血液が行っているのじゃろうか?
脳の血流は、5月(かなり前じゃな)に伝えたな。
脳には、前方から、総頚動脈から分枝した左右の内頚動脈が、
後方には、左右の椎骨動脈が合流した脳底動脈が脳に行っているのじゃ。
『脳の虫』といったやつじゃ。
あと、小脳の動脈の話を思い出してほしい。
小脳へは3本の動脈が行っている。
上小脳動脈と、前・後下小脳動脈。
上小脳動脈と前下小脳動脈は、脳底動脈から分枝し、後下小脳動脈は椎骨動脈から分枝する。

これらを横から見るとこんな感じになるのじゃな。

これに脳幹の位置を入れてみよう。

この絵でわかるように、延髄には、椎骨動脈、後下小脳動脈が行っている。
そのほか、椎骨動脈から、前脊髄動脈、後脊髄動脈が行っているんじゃな。
延髄外側症候群(Wallenberg症候群)は、このうち、椎骨動脈、後下小脳動脈に閉塞が起きて延髄外側に脳梗塞ができてしまうのじゃ。
症状としては、病側の顔面温痛覚麻痺と
対側の頸部以下の温痛覚麻痺、
球麻痺、
小脳失調 などが起きてくる。
この情報で先ほどの2問をやってみてほしい。
この講義が、多くの人に伝わりますように........

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