2014年07月04日

上から見たカエル


「今の季節、一番忙しい。」

「最近は、急に豪雨になるので大変だ。」



ぼそぼそとつぶやく、

蓑(みの) に会った。

mi_01_2.gif


小さい頃から変わっていない。





今日からは、 『大脳の解剖』について話をしよう。

中枢神経@.jpg




まず、大脳を上から見た絵を書いてみる。


通称 『上からカエル』


【脳を上から見た絵】
スライド1.JPG



今度は、大脳を左から見た絵を書いてみる。

通称 『横からカエル』


【脳を左側(横)から見た絵】
スライド2.JPG




大脳は、中央の深い 大脳縦列 と呼ばれる溝で、左右半球に分けられているのじゃ。

大脳縦列に沿った脳の膜(硬膜)は、 大脳鎌 と呼ばれる。

スライド3.JPG



左右に切り別れたままでは、情報連絡ができないので、

この左右半球の中央には、左右半球の連絡路である線維束、脳梁  があるのじゃな。

スライド4.JPG



左右の半球の、その働きには、左右差があり、 優位半球 、 劣位半球 と区別されている。


どうしてなのかは、さておいて、国家試験を解く場合は


左半球 = 優位半球 

右半球 = 劣位半球 



と覚えて欲しい。

大脳の構造2.jpg


たとえば、問題で、

優位半球損傷に特徴的な症状はどれか。』

と聞かれたら、『左半球損傷に特徴的な症状はどれか。』と聞かれているのと同じことじゃ。




左右半球の働きは、大まかに説明すると、

手の運動・感覚、視野については、それぞれ、左半球が右側、右半球が左側を司っている。



重要ことは、

左半球 では、『発話、計算、言語的理解』


右半球 では、 『空間的能力、直感的理解』

を行っていること。

スライド5.JPG



たとえば、左半球は、『発話、計算』の働きがあるので、

左半球が障害されると、

読み書きができなくなる(失読失書)



右半球では、『空間的能力』の働きがあるので、

右半球が障害されると、空間がわからなくなっておかしくなるので、

服が上手に着れなくなったり(着衣失行)、

視野の半分に注意を払わないと気づけない(半側空間無視)が起こってくる
  のじゃ。




これに関する、国家試験を解いてみよう。




★国家試験をやってみよう

問81 右半球の損傷で生じやすいのはどれか。2つ選べ(第43回)
1. 失読
2. 失算
3. 着衣失行
4. 手指失認
5. 半側空間無視    


問82 劣位半球の損傷による高次脳機能障害の症状はどれか。(第38回)
1. 衣類の着用ができなくなる。
2. 手指の呼称ができなくなる。
3. 言語の表出ができなくなる。
4. 物品の使用ができなくなる。
5. 文字や文が読めなくなる。


問83 優位半球損傷に特徴的な症状はどれか。(第45回)
1. 検者が示した指先への注視運動ができずに視点も定まらない
2. 損傷した脳の反対側から呼びかけても顔面を向けられない
3. 検者が出したじゃんけんのチョキの模倣動作ができない
4. 裏返しになった衣服を正しく着ることができない
5. 閉眼したまま堤舌を20秒以上持続できない  









この講義が、多くの人に伝わりますように........


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posted by わらじい at 21:00| Comment(0) | 解剖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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