2014年06月03日

わら坊が、「腫瘍」を語る。

タッ タッ タッ タッ タッ タッ 。

久々の登場

 “わら坊” です。



今日は、腫瘍の特徴についてのお話です。



良性腫瘍と悪性腫瘍の特徴についての国家試験もたまに出題されているのでまとめましょう。



まず、進展の様式(大きくなるなり方)ですが、良性腫瘍は膨張性(圧排性)で、悪性腫瘍は浸潤性です。



わらじいが、脳腫瘍の脳質内腫瘍と脳質外腫瘍の説明で、イチゴのかき氷を使ったのを覚えていますか?


ちょうど、良性腫瘍が、氷の上にあるイチゴ

名称未設定 1.png


悪性腫瘍が、氷にかかったイチゴシロップですね。

名称未設定11 1.png




そのほかのそれぞれの腫瘍の特徴については、常識的に答えてもらえば大丈夫です。


たとえば、進展スピードは、良性腫瘍は緩徐で、悪性腫瘍が急速



予後が良いのが良性腫瘍で、転移があって予後が悪いのが悪性腫瘍


なんとなく、常識的にわかりますよね。




ここで注意してほしいのは、 「異形性」「分化度」



 「異形性」 とは、その細胞が、正常細胞とどれくらい異なっているか?ということ。


良性腫瘍の細胞は、正常細胞と、それほど異なっていないので、異形性は低い。


悪性腫瘍の細胞は、正常細胞と非常に異なっているので、異形性は高く なります。




間違いやすいのが、 「分化度」 


 「分化度」 は、細胞の出来具合(顔つき)みたいなものです。


正常細胞は、細胞が完全に出来上がっているので、分化度が高い細胞です。


良性腫瘍と悪性腫瘍の細胞の出来上がり度合いは、悪性のほうが低いですね。


良性腫瘍は、もう少しで正常になれそうな感じの分化度が高い細胞ということになります。



分化度は、


良性腫瘍が「高い」

悪性腫瘍が「低い」


脳血管.jpg

なんとなくイメージ的に反対のような気がしてしまうので、このことを理解して間違わないようにしましょう。


ちなみに、悪性腫瘍のなかでも、分化度の違いはあって、悪性腫瘍でも分化度のとても低い、未分化の腫瘍は悪性腫瘍のなかでもたちが一番、悪いものになります。

胃がんで、若い女性に多いスキルス胃がんなどが、未分化の悪性腫瘍になります。



良性・悪性腫瘍の特徴をまとめるとこんな感じです。

脳11血管.jpg




この知識を使って、さっそく、国家試験をやってみましょう。



問52  誤っているのはどれか.(40回,2005)

1.良性腫瘍は浸潤性に発育する.
2.良性腫瘍の発育は遅い.
3.悪性腫瘍は転移しやすい.
4.悪性腫瘍は異型性が強い.
5.悪性腫瘍は未分化型が多い.   


問53 悪性腫瘍の特徴で誤っているのはどれか.(42回.2007)
1.転移が多い.
2.再発率が高い.
3.細胞の異型性が強い.
4.浸潤性に発育する.
5.細胞の分化度が高い.



どうですか?


できましたか???





この講義が、多くの人に伝わりますように........
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posted by わらじい at 00:29| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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