『自律神経』は、自分の意思でコントロールできないので、「不随意神経」といわれたりもする。
これに対して、昨日話した、体性神経の『運動神経』は、自分の意思でコントロールできる神経なので「随意神経」とよばれる。
まあ、それはさておいて、自律神経の話じゃが、『自律神経』は、2つに分類される。
『交感神経』と、『副交感神経』 だ。
『交感神経』は、危険で不安なときにそれに身体を対応させようとする神経。
一方、
『副交感神経』は、穏やかでゆったりとしたときに身体にエネルギーを蓄えるようにする神経だ。
『交感神経』と『副交感神経』の作用は、真逆だということじゃな。
脳神経と脊髄神経の『自律神経』が、それぞれが分類されるので
こんな感じじゃ。

ここで重要なのは、脳神経の『交感神経』のところは、黒く塗りつぶされているが、実は脳神経には『交感神経』はないこと。
あるのは『副交感神経』だけなのだ。
だから正確にはこんな感じだな。

“脳神経のアリ“で表すと、

脳神経は、『副交感神経』だけだと言ったが、それも、すべての脳神経に『副交感神経』の働きがあるわけではない。
脳神経は12対あるのだが、そのうち『副交感神経』の線維を含むものは、
動眼神経(III)、顔面神経(VII)、舌咽神経(IX)、迷走神経(X)の4つだけじゃ。
動眼神経の後に(III)とあるのは、第3脳神経という意味じゃ。
脳神経12対には、1番から12番まで、番号とそれに対応する名前がついている。
詳しくは、のちに話すが、ここでは、”副交感神経の線維を含む脳神経が、何神経か?”だけ覚えて欲しい。
この覚え方は
番号で言うと第3、7,9,10脳神経が、『副交感神経』なので、その番号から
腐った納豆(9,3,7,10) や
港区(3,7,10,9)
と覚えている人が多いじゃないかな。
しかし、この覚え方だと、脳神経の番号と対応する神経の名前を覚えていないとできないので、神経の名前と対応した覚え方を教えておこう。
めいどが副交感(迷走、舌咽、動眼、顔面)じゃ。
この覚え方だと、神経の名前と対応して覚えることができるぞ。
★これだけ覚える
脳神経で、副交感神経線維を含むものは、めいどが副交感(迷走、舌咽、動眼、顔面)
これは結構重要なことじゃな。
国家試験も何度も出ているぞ。
★国家試験をやってみよう
問3 脳神経の中で副交感神経線維を含まないのはどれか。(第41回)
1.動眼神経
2.三叉神経
3.顔面神経
4.舌咽神経
5.迷走神経
問4 副交感神経作用があるのはどれか.2つ選べ.(第43回)
1. 嗅神経
2. 視神神経
3. 動眼神経
4. 顔面神経
5. 三叉神経
【解答・解説】 2
めいどが副交感(迷走、舌咽、動眼、顔面)じゃ。
問4
【解答・解説】 3,4
これも、めいどが副交感(迷走、舌咽、動眼、顔面)。神経の名前を覚える方法の方が、すぐに答えが導けるぞ。
さて、ではなぜ、脳神経は、副交感神経だけで、交感神経はないのだろうか。
今度はそれを説明しよう。
その前にまず、この図を見て欲しい………………
この講義が、多くの人に伝わりますように........
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