春の嵐は、わらにはつらい。
今日は、脳腫瘍について説明しよう。
前回、神経膠細胞から脳腫瘍ができると言ったな。
神経膠腫というやつじゃ。

しかし、
神経膠腫は、脳腫瘍の一部分で、脳腫瘍には神経膠細胞以外からもできるものもいろいろあるのじゃ。
まずは、脳腫瘍、全体について説明をしよう。
脳腫瘍には、いろいろな分類がある。
まず、発生の原因が脳にあるかということで脳腫瘍を分けてみると
その原因が脳自身にある
「原発性脳腫瘍」と、
ほかの臓器でできたものが転移してできる
「転移性脳腫瘍」 。
脳腫瘍のうち、
おおよそ、8割が「原発性脳腫瘍」で、残りの2割が「転移性脳腫瘍」じゃ。
転移性脳腫瘍は、原発性脳腫瘍より予後は悪い。転移性脳腫瘍は、転移してきたものなので当然といえば当然じゃが…….
転移性脳腫瘍の原因の悪性腫瘍の半数は、
肺癌。
そのほか、乳癌、腎癌、大腸癌などでも起こる。
肺癌に脳転移が多いことは覚えておくといいじゃろう。
そのほか、脳腫瘍の分類には脳腫瘍は、脳の実質からできるものと実質外からできるもので、
「脳実質内腫瘍」と
「脳実質外腫瘍」にも分けられる。
脳実質内腫瘍とは、
脳実質内にあるものが原因でできる腫瘍で、神経膠細胞からできる神経膠腫はこれにあたる。
脳の実質内にできるので、
染み入るように増殖し(浸潤性)、増殖スピードも早い、悪性のものが多い のじゃ。
手術でも完全切除は難しく、予後も悪い。
脳実質外腫瘍とは、
脳実質外のもの(髄膜、下垂体、脳神経のシュワン細胞など)が原因でできる腫瘍 じゃ。
脳の外から
圧排するように増殖し、
増殖スピードはそれほど早くなく、良性のものが多い。手術で完全切除できることも多く、予後も良い腫瘍 じゃ。

このように、
脳実質内腫瘍と脳実質外腫瘍は、同じ脳腫瘍でありながら性質が全くちがう。
浸潤性に進展し、手術でも取りきれず予後の悪い
脳実質内腫瘍は、さながら、
布団という脳の上にこぼれた水【脳実質内腫瘍のイメージ】
布団に染み入ってしまっている。浸潤している。取ろうとしても、どこまで濡れているのかわからんし、難しい。
圧排性に進展し、手術でも取り切れることが多く、予後の良い
脳実質外腫瘍は、
布団という脳の上に置いてある水風船の水【脳実質外腫瘍のイメージ】
布団を圧排している。取ろうとするならば、持ち上げれば全く残さずに取れる(あたりまえか。)
まとめるとこんな感じじゃな。

それでは、脳実質内腫瘍と脳実質外腫瘍の具体的な病名を説明していこう。
この講義が、多くの人に伝わりますように........
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