タッ タッ タッ タッ タッ タッ 。
お久しぶりです。
“わら坊” です。
じいちゃんの講義はどうですか?
説教ぽくない?大丈夫??
じいちゃんも少し休まないと、年だしね。
今日から数日は、ぼく“わら坊”とお付き合いください。
さて、今日は、 「リンパ液、リンパ管」 についてです。
具体的には、こんな問題が、国家試験に出題されます。
問47 正しいのはどれか。2つ選べ。(第45回)
1.リンパ管には弁機構が存在しない
2.毛細リンパ管は単層の内皮細胞からなる
3.胸管は右側の静脈角に合流する
4.右腰リンパ本管は右リンパ本管に入る
5. 脾臓はリンパ性器官の1つである
問48 リンパの流れについて正しいのはどれか。(第46回)
1.腸リンパ本幹は右リンパ本幹に注ぐ
2.乳び槽は頭部のリンパを集める
3.胸管は左鎖骨下静脈に注ぐ
4.右上肢のリンパは胸管に注ぐ
5. 右下肢のリンパは右リンパ本幹に注ぐ
問49 リンパ系について誤っているのはどれか。(第40回)
1.腸管由来のリンパ液を乳麋という
2.リンパ節は細網組織からなる
3.胸管は右側の静脈角に合流する
4.脾臓はリンパ系器官の1つである
5. リンパ管には弁機構が存在する
問50 正しいのはどれか.2つ選べ(第43回)
1.リンパ節には皮質と髄質とがある.
2.リンパ管には弁がほとんどない.
3.胸管は乳ぴ槽から起こる.
4.胸管は右鎖骨下静脈に入る.
5.右腰リンパ本幹は右リンパ本幹に入る.
問51 リンパの流れについて誤っているのはどれか。(第48回)
1.乳び槽は腸リンパ本幹と腰リンパ本幹が合流してできる。
2.右リンパ本幹のリンパは右静脈角から静脈に流入する。
3.右上肢からのリンパは右頸部からのリンパと合流する。
4.右下肢からのリンパは右リンパ本幹に流入する。
5. 胸管のリンパは左静脈角から静脈に流入する。
なんと、 2年に1題 は、リンパ管関連の問題が必ず出題されているのです。
ここは、是非とも 得点源 にしたいですね。
この分野も闇雲に勉強せずに、出題ポイントは決まっています ので、そのだけ講義しましょう。
では、まず、リンパとは何か というところから、簡単にお話しましょう。
「人間の体の中に循環しているものは何ですか?」
と、聞かれたら何と答えますか?
おそらく「血液」!!と答えるのではないでしょうか。
そう、血液は身体の中を循環 しています。
血液の通り道は、心臓から末梢組織へ 動脈 が、そして、末梢組織から心臓へ 静脈 があります。

動脈として末梢組織へ移行した血液は、静脈から心臓に戻ってくるのですが、
血液成分の一部が、末梢組織の途中で間質へ漏れ出てしまいます。
その漏れ出たものが、リンパ液 です。
その多くは「白血球」です。
漏れ出たリンパ液も、心臓へ戻らなけれななりませんので、静脈の他にもう一つ、心臓へ帰るルートである リンパ管 があるのです。

もし、このルートがないと、間質に漏れ出た液体はそこにとどまったままになってしまいます。
リンパの流れが悪いと末梢組織に 浮腫 が起きるのはこのためです。
このリンパ管の流れで注意したいことは、静脈は直接、心臓へ戻りますが、
リンパ管は、直接心臓へ注ぐのではなく、左右の 鎖骨下静脈 に注ぎ、そのあと心臓へ行くのです。

また、リンパ管には、特徴があります。
リンパ管内にある、リンパ液の循環は、血液と比べて非常にゆっくりとしたもの です。
1分間に30cmほどしか進まないと言われています。
そのため、逆流がしやすいので、静脈同様、 逆流防止の弁 が付いています。
また、途中に リンパ節 と呼ばれるものもあります。

リンパ節は、リンパ管内に流れてきた悪いもの(細菌や悪性腫瘍)が全身に回ってしまわないように 関所の役目 をしています。
リンパ節は 皮質と髄質にわかれ、抗体やリンパ球を産生しているのです。
こんなリンパ節が、リンパ管の途中、全身に約600個あります。

悪性腫瘍がリンパ管内に侵入し全身を巡ろうとしたときなどは、近くのリンパ節が、それを食い止めています。
ガンの手術の時に、癌があった近くのリンパ節を一緒にとってくることはそのためです。
もし、リンパ節がなければ、リンパ液にのった細菌がすぐに全身に回ってしまい、敗血症
になってしまいます。
腋窩リンパ節を大きく切除する乳がんの手術をした患者さんが、術後、手術側の上肢に怪我をしないように心配されるのはこのためです。
もし、怪我をして細菌が侵入すると、ストップするはずの腋窩リンパ節がないので、容易に全身にまわり敗血症になってしまうからです。

また、リンパ管の走行にも特徴があります。
それについては、また、明日.....................
この講義が、多くの人に伝わりますように........
読んでくれた人は、どちらかに、クリックをおねがい。

理学療法 ブログランキングへ

にほんブログ村
14