「わら半紙」は、藁から作った半紙であることを知らない若者が多い。
もっとも、「わら半紙」自体、あまり見かけなくなってはいるが……..
さて、解答解説をするか。
その前に、もう一度パーキンソン病の復習。
パーキンソン病は、 小脳の黒質が変性し、神経伝達物質であるドパミンが欠乏すること で発症する。
黒質でのドパミン合成が行われない ので、線条体をうまくコントロールできず
そのため、線条体は、淡蒼球を抑制しすぎてしまう
結果、 スムーズに動くことができなくなってしまう
【パーキンソン病のイメージ】
パーキンソン病の症状は、 運動の制御が障害されたもの じゃ。
@安静時振戦
じっとしているときに手足が震えること

A無動
無表情になって仮面様顔貌になってしまう。動作が乏しい、ゆっくり、声も小さくなる

B筋強剛(固縮)
鉛管現象、歯車現象などと言われ、筋肉の収縮と弛緩のバランスがおかしくなってしまい、関節を動かすときにカクカク動き、スムーズに動かなくなってしまう

C姿勢反射障害
前かがみになって転びやすくなってしまう。姿勢が崩れた時にたてなおすことができない、立ち直り反射の低下

その他、すくみ足、小刻み歩行、突進現象などの歩行障害も見られる。
それでは、解答解説じゃ。
★国家試験をやってみよう
問44 パーキンソン病で誤っているのはどれか。(第41回)
ア. 固 縮
イ. 病的反射
ウ. 企図振戦
エ. 仮面様顔貌
オ. 寡動
1.ア、イ 2.ア、オ 3.イ、ウ 4.ウ、エ 5.エ、オ
【解答・解説】
パーキンソン病の4大症状のうち、筋強剛(固縮)、無動(仮面様顔貌)があるので、ア.エ.オ.は認められる。
イ.ウ.は認められない。
パーキンソン病で認められる振戦は、運動時に認められる企図振戦ではなく、安静時振戦じゃ。
正解 3.
問45 Parkinson病で認められるのはどれか。2つ選べ(第45回)
1. 反張膝
2. 前傾姿勢
3. 突進歩行
4. 大殿筋歩行
5. はさみ足歩行
【解答・解説】
パーキンソン病では、姿勢反射異常があり、前傾姿勢になる。
歩行障害もあり、すくみ足、小刻み歩行、突進現象などを認める。
正解は、2. と 3.
問46 パーキンソン病で正しいのはどれか.2つ選べ.(第42回)
1.眼振が出現する.
2.立ち直り反応が低下する.
3.下肢ミオクローヌスが頻発する.
4.運動によって振戦が増悪する.
5.初期症状は一側性に出現する.
【解答・解説】
パーキンソン病では眼振は認められないので、1.は

パーキンソン病では、姿勢反射異常があり、前傾姿勢になり、立ち直り反射が低下する。 2.は〇
下肢ミオクローヌスはパーキンソン病では認められないので、 3.は

パーキンソン病で認められる振戦は、運動時に認められる企図振戦ではなく、安静時振戦じゃ。 よって 4.は

説明しなかったが、パーキンソン病の初期症状は一側のみに出現するのじゃ。 5.は〇。
正解 2.と5.
これで、神経伝達物質に関する疾患は終わりじゃ。
どうだったか??
神経細胞のことはよくわかったか???

こんどは、もうひとつの細胞、神経膠細胞についての話をしていこう...
この講義が、多くの人に伝わりますように........
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