それでは、今日も神経伝達物質の話をするとするか。
話をしたとおり、
神経伝達物質とは、軸索終末に活動電位がくると、その刺激によりシナプス間隙に放出されるものじゃ。
そして、次の神経細胞(または骨格筋など)の膜の受容体に結合して、情報を伝えるのじゃな。




人間の身体のなかで、情報伝達を行わなければならない代表的な場所は、
中枢神経の
脳内 と、
末梢神経の 運動神経での
神経筋接合部 と
自律神経の 節前線維と節後線維との間
(神経節) 、 節後線維と器官との間 じゃ。
【神経筋接合部】

【神経節と節後線維―器官】

そして、
神経伝達物質の種類はそれぞれの場所で決まっている のじゃ。
たとえば、運動神経の、
神経筋接合部では、
アセチルコリン。

交感神経の
交感神経節では、
アセチルコリン、
節後線維―器官では
ノルアドレナリン(一部アセチルコリン)
副交感神経の神経節、
節後線維―器官では、
アセチルコリンが活躍している。

覚え方としては、コマッターの人たちは、
交感神経の節後線維―器官のみノルアドレナリンであとは全部アセチルコリン と覚たらどうじゃろうか。

神経伝達物質には、そのほか、
脳内を中心に活躍しているものがある。
代表的なものをあげると、

それぞれの作用も記載してみた。
ドパミンは不足で、
パーキンソン病を起こすことが有名じゃろ。
ドパミンは不足だけでなく、過剰でも
幻覚や妄想を引き起こすのじゃ。覚えておいて欲しい。
セロトニンは、心のバランスを整える作用のある伝達物質で、不足するとバランスが崩れてしまう。
うつ病では、このセロトニンが不足していることも重要なことじゃ。
そのほか、
ノルアドレナリンの不足でも
うつ症状 を起こす。
神経伝達物質は、身体のなかで非常に重要な働きをしていることがわかってもらえただろうか?
ちなみに国家試験では、
神経伝達物質について こんな感じで出題される。
問32 骨格筋の収縮に関わる神神経伝達物はどれか。(第39回)1.ガンマアミノ酪酸(GABA)
2.アドレナリン
3.アセチルコリン
4.セロトニン
5.ドーパミン
問33 末梢神経で正しいのはどれか。(第45回)1.節後性交感神経線維は有髄線維である.
2.大径の運動神経線維は無髄線維である.
3.無髄線維はSchwann細胞に覆われている.
4.有髄線維は直径が大きいほど伝導速度が遅い.
5.神経筋接合節にはノルアドレナリンが含まれている.
問34 神経伝達物質とそれが働く部位との組合せで誤っているのはどれか。(第42回)1.アセチルコリン 神経筋接合部
2.ガンマアミノ酪酸(GABA) 小脳歯状核
3.セロトニン 視床下部
4.ドーパミン 線条体
5.ノルアドレナリン 交感神経節
問35 幻覚妄想症状に最も関係があると考えられている神経伝達物質はどれか。(第43回)1.アセチルコリン
2.グルタミン酸
3.セロトニン
4.ドーパミン
5.ノルアドレナリン
解けるか? どうか??
この講義が、多くの人に伝わりますように........
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