ギラン・バレーはマスターできそうか?

さて、昨日の解答解説からじゃ。
問30 ギラン・バレー症候群で誤っているのはどれか。(第39回)
1.自覚的感覚異常がみられる.
2.神経原性の筋電図所見である
3.軸索型の予後は良好である
4.呼吸・嚥下障害を伴う.
5.髄液の異常所見がみられる
【解答・解説】
感覚障害も四肢末端優位に認められるので、 1.は〇
神経が悪くなる疾患なので、神経原性の筋電図所見が見られるので、 2.も〇
軸索型は、予後があまり良くない。 3.は

運動麻痺は、下肢から起こり、呼吸困難となることもある。 4.は〇
髄液所見では、蛋白は高値になるが、細胞増加がない特徴的な所見(蛋白細胞解離)が認められる。 5.は〇
正解は 3.
問31 Guillain-Barre症候群について正しいのはどれか。2つ選べ(第46回)
1.罹患した部位に痙縮がみられる.
2.ウイルス感染が先行することが多い.
3.軸索変性型は脱脂型よりも予後が良い.
4.蛋白が高値で細胞増加がない髄液所見を伴う.
5.症状は数カ月かけて徐々に進行することか多い
【解答・解説】
弛緩性麻痺は認められるが、痙縮は認めない。 1.は

先行感染を認めるので 2.は〇
軸索変性型は、脱髄型より予後が悪いので 3.は

髄液所見では、蛋白は高値になるが、細胞増加がない特徴的な所見(蛋白細胞解離)が認められる。 4.は〇
数か月で自然軽快することが多いので 5。は

正解は 2. と 4.
軸索が変性する疾患はこれで終わりじゃ。
多発性硬化症 と ギラン・バレー症候群。
しっかりまた、まとめておいてほしい。
それでは、話をまた、神経細胞に戻すとするか。
かなり時間がたったので、もう一度、神経細胞(ニューロン)について説明しよう。
神経細胞にはそれぞれ名前がついている。
樹状突起 細胞体 軸索 軸索終末

樹状突起は、神経情報を周囲から突起を通して細胞体の方へ伝えるものじゃ。
軸索は、神経情報を細胞体から末梢に伝えるもの。
軸索の末端は幾重にも分岐して、軸索終末となっている。
軸索終末には、神経伝達物質と呼ばれる化学物質をいれた小胞があり、電気的信号が軸索終末に達すると神経伝達物質が、軸索終末から放出されるようになっている。

軸索内の伝導は、活動電位による電気的伝導をしているが、軸索末梢からの神経伝達物質は化学的伝導を行っているのじゃ。
そこで 今日は、化学的伝導をおこなっている 神経伝達物質 の話をしよう。
神経伝達物質は重要で、これがあることで、興奮を、次の神経細胞や、骨格筋などの器官に伝達させることができる のじゃ。
活躍する場所は、軸索終末だが、具体的な場所は、下の図で言うと赤い四角で囲まれたところなどじゃな「。
どのように伝わっているか、拡大して見てみることにしよう。
ひとつの神経細胞の軸索終末と次の神経細胞や器官との間の細胞間結合は、シナプスと呼ばれている。
まず、軸索終末に活動電位が伝導される
すると、軸索終末の小胞にたくわえられていた神経伝達物質が小胞に開いた孔からシナプス間隙に放出される。
神経伝達物質はシナプス間に拡散し、次の神経細胞(または骨格筋など)の膜の受容体に結合する。
すると、次の神経細胞(または骨格筋など)に活動電位が発生する
こうして、興奮が伝わるのじゃ。
時に、活躍するのが、神経伝達物質じゃ。
体中に、神経伝達物質は、分かっているだけで数十種類もある。
そして、その活躍の場所により、神経伝達物質の物質は決まっている。
たとえば、末梢神経と、骨格筋との間は、アセチルコリンのように。
そのほか、いろいろあるのじゃが……………
この講義が、多くの人に伝わりますように........
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