藁なので、寒さと湿気はつらい。
さて、自己免疫が関与していると推測されている疾患は無事に選べただろうか。
問29 自己免疫の関与が推測されているのはどれか。(第37回)
1.クロイツフェルト・ヤコブ病
2.ピック病
3.ギラン・バレー症候群
4.バーキンソン病
5.アルツハイマー病
【解答・解説】
ギラン・バレー症候群は自己免疫が関連していると考えられているので、 3. が〇
正解 3.
他のものは、今、説明すると混乱するので、とりあえずあとで。
さて、ギラン・バレー症候群じゃが、
発生頻度は10万人当たり年間1〜2人で、男性が女性よりもやや多い報告がある。
原因は、前回話したとおり、末梢神経のシュワン細胞に脱髄が起きてしまうことじゃ。
しかし!!
ギラン・バレー症候群の中には、それ以外の原因のものもあるのじゃ。
なんと、末梢神経の軸索が障害されるもの もある。
シュワン細胞が障害される 「脱髄型」に対して
末梢神経の軸索が障害されるものは、 「軸索変性型」と呼ばれている。

ギラン・バレー症候群の大部分は、数ヶ月で自然軽快する のじゃが、その中でも、
軸索変性型は、脱髄型より予後が悪い傾向にある のじゃ。
ギラン・バレーの症状の特徴で重要なものは、
発熱、上気道感染、胃腸炎、下痢などの先行症状が、大半の症例で認められることじゃ。

運動麻痺は、下肢から起こり、呼吸困難となることもある。
感覚障害も四肢末端優位に認められこともある。
腱反射が低下する。
髄液検査では、通常、炎症(細菌感染など)があると蛋白も細胞も上昇するが、ギラン・バレーでは、少し変わっている。
ギラン・バレー症候群の髄液所見では、蛋白は高値になるが、細胞増加がない特徴的な所見 (蛋白細胞解離) が認められる。

まとめるとこんな感じじゃ。

そんでもって、国家試験で問われるギラン・バレー症候群はこんな感じ。
問30 ギラン・バレー症候群で誤っているのはどれか。(第39回)
1.自覚的感覚異常がみられる.
2.神経原性の筋電図所見である
3.軸索型の予後は良好である
4.呼吸・嚥下障害を伴う.
5.髄液の異常所見がみられる
問31 Guillain-Barre症候群について正しいのはどれか。2つ選べ(第46回)
1.罹患した部位に痙縮がみられる.
2.ウイルス感染が先行することが多い.
3.軸索変性型は脱脂型よりも予後が良い.
4.蛋白が高値で細胞増加がない髄液所見を伴う.
5.症状は数カ月かけて徐々に進行することか多い
これでギラン・バレーも問題ないかな。
この講義が、多くの人に伝わりますように........
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