2014年04月04日

脳の気持ちで考える

さて、“なぜ、脳神経は、副交感神経だけで、交感神経はないのか?”ということだが。

この図を見てほしい。


@自律神経.jpg


どこかの本で見たこともあり人も多いと思うが、これは、

「交感神経系と副交感神経系の遠心路の図」だ。



遠心路とはちょっと難しそうな名前だが、慌てることはない。


遠心路とは、 脳から身体の末梢に向かい伝わる神経 のこと。


逆に、 末梢から脳へ伝わる神経 は求心路。


たまに、どっちがどっちだかわからなくなってしまう人がいるので、ポイントを伝えよう。


なんてことはない、単純なことだ。

“脳の気持ち”になって考えればいいのだ。

もし、自分が脳だったら、筋肉を動かす神経である運動神経や内臓などをコントロールする自律神経は、自分から(すなわち脳から)遠くへ向かう神経だと思わんか。


だから、遠心性神経。 


体性神経の運動神経を「体性神経遠心路」といったり、上記の自律神経を「自律神経遠心路」と言ったりする。


また、

もし自分が脳だとしたら、皮膚で感じた痛みや温度などの情報や、胃や腸の痛みの情報は、自分に(すなわち脳に)向かって、求められてやってくる神経だと思わんかな。


だから、求心性神経


体性神経の感覚神経を、「体性神経求心路」、内蔵感覚を脳に使えるものを「自律神経求心路」と言ったりもするんじゃな。



求心性・遠心性.jpg


すまぬ。ちょっと、脱線した。

もう一度、図を見てもらいたい。



@自律神経.jpg


これは、「交感神経系と副交感神経系の遠心路の図」だから、

脳から体の末梢に向かい伝わる神経の図ということになる。


ここでよく見てみると、

交感神経は、胸部〜腰部から出ていて、副交感神経は、頭部と尾部から出ているのがわかるだろうか。



このように、 交感神経と、副交感神経の出ている場所が決まっている のである。


そのため、ひとつの名前の神経で、交感神経と、副交感神経ともにもつ神経は存在しないのだ。

脳神経と脊髄神経、両方の名前が付いた神経が存在しないのと同じように。

すなわち、脳神経は、副交感神経しかなりえないのである。


副交感神経系の頭の方から4本の線が出ているのがわかると思うが、これが、


めいどが副交感(迷走神経、舌咽神経、動眼神経、顔面神経) だ。


繰り返しになるが、脳神経には自律神経は、この4つの副交感神経しかない。(交感神経はない)


脊髄神経は、その部位により変わるのだが、多くは交感神経で、しっぽの方(骨盤内臓神経)のみ、副交感神経と覚えておいたらいいと思う。


昨日のアリの図はこのようになるな。


自律神経のアリ.jpg



ここで、交感神経を明るい色(オレンジ)、副交感神経をおだやかな色(青)で塗ったのには意味がある。


さあ! いよいよ、交感神経と副交感神経の作用の話じゃ。



それぞれの神経の作用は、

交感神経は、危険で不安なときにそれに身体を対応させようとする神経。

一方、副交感神経は、穏やかでゆったりとしたときに身体にエネルギーを蓄えるようにする神経だ。


交感神経と副交感神経の作用は、真逆だということじゃな。


具体的にどういうことかというと……………………




この講義が、多くの人に伝わりますように........
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posted by わらじい at 10:36| Comment(0) | 解剖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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